< ヨハネの黙示録 10 >

1 第三款 第七の喇叭に先てる中間の二出現 我又見たるに、別に天より下る一の強き天使ありて、身には雲を纏ひ、頭には虹あり、其顔は日の如く、其足は火柱の如く、
また私は、もうひとりの強い御使いが、雲に包まれて、天から降りて来るのを見た。その頭上には虹があって、その顔は太陽のようであり、その足は火の柱のようであった。
2 手には開きたる小き巻物あり、右の足を海の上に、左の足を地の上に踏み、
その手には開かれた小さな巻き物を持ち、右足は海の上に、左足は地の上に置き、
3 獅子の吼ゆるが如き大いなる聲して叫びしが、叫び終りて七の雷聲を出せり。
ししがほえるときのように大声で叫んだ。彼が叫んだとき、七つの雷がおのおの声を出した。
4 然て七の雷聲を出したる時、我之を書記さんとせしに、天より聲ありて、七の雷の語りし事を封じて、之を書記すこと勿れと我に謂へるを聞けり。
七つの雷が語ったとき、私は書き留めようとした。すると、天から声があって、「七つの雷が言ったことは封じて、書きしるすな。」と言うのを聞いた。
5 斯て前に見たりし海陸の上に跨りて立てる天使、右の手を挙げて天を指し、
それから、私の見た海と地との上に立つ御使いは、右手を天に上げて、
6 世々に限なく活き給ひ、天と之に有らゆるものと、地と之に有らゆるものと、海と之に有らゆるものとを造り給ひしものを指して誓ひ言ひけるは、最早時あらざるべし、 (aiōn g165)
永遠に生き、天とその中にあるもの、地とその中にあるもの、海とその中にあるものを創造された方をさして、誓った。「もはや時が延ばされることはない。 (aiōn g165)
7 然れど第七の天使の聲を出し、喇叭を吹始むる時に至りて、神の奥義は其僕なる預言者等を以て幸に告げ給ひしが如く成就すべし、と。
第七の御使いが吹き鳴らそうとしているラッパの音が響くその日には、神の奥義は、神がご自身のしもべである預言者たちに告げられたとおりに成就する。」
8 又天より聲聞えて、再び我に語り、往きて海陸に跨りて立てる天使の手より、開きたる巻物を取れと言ひしかば、我天使の許に至りて、我に巻物を與へよ、と言ひしに彼我に謂ひけるは、
それから、前に私が天から聞いた声が、また私に話しかけて言った。「さあ行って、海と地との上に立っている御使いの手にある、開かれた巻き物を受け取りなさい。」
9 巻物を取りて食盡せ、汝の腹を苦からしめんも、口には蜜の如く甘かるべし、と。
それで、私は御使いのところに行って、「その小さな巻き物を下さい。」と言った。すると、彼は言った。「それを取って食べなさい。それはあなたの腹には苦いが、あなたの口には蜜のように甘い。」
10 斯て我天使の手より巻物を受けて之を食盡ししに、我口に在りては蜜の如く甘かりしも、食盡して後我腹は苦く成れり。
そこで、私は御使いの手からその小さな巻き物を取って食べた。すると、それは口には蜜のように甘かった。それを食べてしまうと、私の腹は苦くなった。
11 又我に謂ふものあり、汝は多くの民族と國民と、國語と國王に就きて、再び預言せざるべからず、と。
そのとき、彼らは私に言った。「あなたは、もう一度、もろもろの民族、国民、国語、王たちについて預言しなければならない。」

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