< مَرْقُس 14 >
وَكَانَ ٱلْفِصْحُ وَأَيَّامُ ٱلْفَطِيرِ بَعْدَ يَوْمَيْنِ. وَكَانَ رُؤَسَاءُ ٱلْكَهَنَةِ وَٱلْكَتَبَةُ يَطْلُبُونَ كَيْفَ يُمْسِكُونَهُ بِمَكْرٍ وَيَقْتُلُونَهُ، | ١ 1 |
さて、過越の祭りと種なしパンの祝いが二日後に迫っていたので、祭司長、律法学者たちは、どうしたらイエスをだまして捕え、殺すことができるだろうか、とけんめいであった。
وَلَكِنَّهُمْ قَالُوا: «لَيْسَ فِي ٱلْعِيدِ، لِئَلَّا يَكُونَ شَغَبٌ فِي ٱلشَّعْبِ». | ٢ 2 |
彼らは、「祭りの間はいけない。民衆の騒ぎが起こるといけないから。」と話していた。
وَفِيمَا هُوَ فِي بَيْتِ عَنْيَا فِي بَيْتِ سِمْعَانَ ٱلْأَبْرَصِ، وَهُوَ مُتَّكِئٌ، جَاءَتِ ٱمْرَأَةٌ مَعَهَا قَارُورَةُ طِيبِ نَارِدِينٍ خَالِصٍ كَثِيرِ ٱلثَّمَنِ. فَكَسَرَتِ ٱلْقَارُورَةَ وَسَكَبَتْهُ عَلَى رَأْسِهِ. | ٣ 3 |
イエスがベタニヤで、らい病人シモンの家におられたとき、食卓に着いておられると、ひとりの女が、純粋で、非常に高価なナルド油のはいった石膏のつぼを持って来て、そのつぼを割り、イエスの頭に注いだ。
وَكَانَ قَوْمٌ مُغْتَاظِينَ فِي أَنْفُسِهِمْ، فَقَالُوا: «لِمَاذَا كَانَ تَلَفُ ٱلطِّيبِ هَذَا؟ | ٤ 4 |
すると、何人かの者が憤慨して互いに言った。「何のために、香油をこんなにむだにしたのか。
لِأَنَّهُ كَانَ يُمْكِنُ أَنْ يُبَاعَ هَذَا بِأَكْثَرَ مِنْ ثَلَاثِمِئَةِ دِينَارٍ وَيُعْطَى لِلْفُقَرَاءِ». وَكَانُوا يُؤَنِّبُونَهَا. | ٥ 5 |
この香油なら、三百デナリ以上に売れて、貧乏な人たちに施しができたのに。」そうして、その女をきびしく責めた。
أَمَّا يَسُوعُ فَقَالَ: «ٱتْرُكُوهَا! لِمَاذَا تُزْعِجُونَهَا؟ قَدْ عَمِلَتْ بِي عَمَلًا حَسَنًا! | ٦ 6 |
すると、イエスは言われた。「そのままにしておきなさい。なぜこの人を困らせるのですか。わたしのために、りっぱなことをしてくれたのです。
لِأَنَّ ٱلْفُقَرَاءَ مَعَكُمْ فِي كُلِّ حِينٍ، وَمَتَى أَرَدْتُمْ تَقْدِرُونَ أَنْ تَعْمَلُوا بِهِمْ خَيْرًا. وَأَمَّا أَنَا فَلَسْتُ مَعَكُمْ فِي كُلِّ حِينٍ. | ٧ 7 |
貧しい人たちは、いつもあなたがたといっしょにいます。それで、あなたがたがしたいときは、いつでも彼らに良いことをしてやれます。しかし、わたしは、いつもあなたがたといっしょにいるわけではありません。
عَمِلَتْ مَا عِنْدَهَا. قَدْ سَبَقَتْ وَدَهَنَتْ بِٱلطِّيبِ جَسَدِي لِلتَّكْفِينِ. | ٨ 8 |
この女は、自分にできることをしたのです。埋葬の用意にと、わたしのからだに、前もって油を塗ってくれたのです。
اَلْحَقَّ أَقُولُ لَكُمْ: حَيْثُمَا يُكْرَزْ بِهَذَا ٱلْإِنْجِيلِ فِي كُلِّ ٱلْعَالَمِ، يُخْبَرْ أَيْضًا بِمَا فَعَلَتْهُ هَذِهِ، تَذْكَارًا لَهَا». | ٩ 9 |
まことに、あなたがたに告げます。世界中のどこででも、福音が宣べ伝えられる所なら、この人のした事も語られて、この人の記念となるでしょう。」
ثُمَّ إِنَّ يَهُوذَا ٱلْإِسْخَرْيُوطِيَّ، وَاحِدًا مِنَ ٱلِٱثْنَيْ عَشَرَ، مَضَى إِلَى رُؤَسَاءِ ٱلْكَهَنَةِ لِيُسَلِّمَهُ إِلَيْهِمْ. | ١٠ 10 |
ところで、イスカリオテ・ユダは、十二弟子のひとりであるが、イエスを売ろうとして祭司長たちのところへ出向いて行った。
وَلَمَّا سَمِعُوا فَرِحُوا، وَوَعَدُوهُ أَنْ يُعْطُوهُ فِضَّةً. وَكَانَ يَطْلُبُ كَيْفَ يُسَلِّمُهُ فِي فُرْصَةٍ مُوافِقَةٍ. | ١١ 11 |
彼らはこれを聞いて喜んで、金をやろうと約束した。そこでユダは、どうしたら、うまいぐあいにイエスを引き渡せるかと、ねらっていた。
وَفِي ٱلْيَوْمِ ٱلْأَوَّلِ مِنَ ٱلْفَطِيرِ. حِينَ كَانُوا يَذْبَحُونَ ٱلْفِصْحَ، قَالَ لَهُ تَلَامِيذُهُ: «أَيْنَ تُرِيدُ أَنْ نَمْضِيَ وَنُعِدَّ لِتَأْكُلَ ٱلْفِصْحَ؟». | ١٢ 12 |
種なしパンの祝いの第一日、すなわち、過越の小羊をほふる日に、弟子たちはイエスに言った。「過越の食事をなさるのに、私たちは、どこへ行って用意をしましょうか。」
فَأَرْسَلَ ٱثْنَيْنِ مِنْ تَلَامِيذِهِ وَقَالَ لَهُمَا: «ٱذْهَبَا إِلَى ٱلْمَدِينَةِ، فَيُلَاقِيَكُمَا إِنْسَانٌ حَامِلٌ جَرَّةَ مَاءٍ. اِتْبَعَاهُ. | ١٣ 13 |
そこで、イエスは、弟子のうちふたりを送って、こう言われた。「都にはいりなさい。そうすれば、水がめを運んでいる男に会うから、その人について行きなさい。
وَحَيْثُمَا يَدْخُلْ فَقُولَا لِرَبِّ ٱلْبَيْتِ: إِنَّ ٱلْمُعَلِّمَ يَقُولُ: أَيْنَ ٱلْمَنْزِلُ حَيْثُ آكُلُ ٱلْفِصْحَ مَعَ تَلَامِيذِي؟ | ١٤ 14 |
そして、その人がはいって行く家の主人に、『弟子たちといっしょに過越の食事をする、わたしの客間はどこか、と先生が言っておられる。』と言いなさい。
فَهُوَ يُرِيكُمَا عِلِّيَّةً كَبِيرَةً مَفْرُوشَةً مُعَدَّةً. هُنَاكَ أَعِدَّا لَنَا». | ١٥ 15 |
するとその主人が自分で、席が整って用意のできた二階の広間を見せてくれます。そこでわたしたちのために用意をしなさい。」
فَخَرَجَ تِلْمِيذَاهُ وَأَتَيَا إِلَى ٱلْمَدِينَةِ، وَوَجَدَا كَمَا قَالَ لَهُمَا. فَأَعَدَّا ٱلْفِصْحَ. | ١٦ 16 |
弟子たちが出かけて行って、都にはいると、まさしくイエスの言われたとおりであった。それで、彼らはそこで過越の食事の用意をした。
وَلَمَّا كَانَ ٱلْمَسَاءُ جَاءَ مَعَ ٱلِٱثْنَيْ عَشَرَ. | ١٧ 17 |
夕方になって、イエスは十二弟子といっしょにそこに来られた。
وَفِيمَا هُمْ مُتَّكِئُونَ يَأْكُلُونَ، قَالَ يَسُوعُ: «ٱلْحَقَّ أَقُولُ لَكُمْ: إِنَّ وَاحِدًا مِنْكُمْ يُسَلِّمُنِي. اَلْآكِلُ مَعِي!». | ١٨ 18 |
そして、みなが席に着いて、食事をしているとき、イエスは言われた。「まことに、あなたがたに告げます。あなたがたのうちのひとりで、わたしといっしょに食事をしている者が、わたしを裏切ります。」
فَٱبْتَدَأُوا يَحْزَنُونَ، وَيَقُولُونَ لَهُ وَاحِدًا فَوَاحِدًا: «هَلْ أَنَا؟». وَآخَرُ: «هَلْ أَنَا؟». | ١٩ 19 |
弟子たちは悲しくなって、「まさか私ではないでしょう。」とかわるがわるイエスに言いだした。
فَأَجَابَ وَقَالَ لَهُمْ: «هُوَ وَاحِدٌ مِنَ ٱلِٱثْنَيْ عَشَرَ، ٱلَّذِي يَغْمِسُ مَعِي فِي ٱلصَّحْفَةِ. | ٢٠ 20 |
イエスは言われた。「この十二人の中のひとりで、わたしといっしょに、同じ鉢にパンを浸している者です。
إِنَّ ٱبْنَ ٱلْإِنْسَانِ مَاضٍ كَمَا هُوَ مَكْتُوبٌ عَنْهُ، وَلَكِنْ وَيْلٌ لِذَلِكَ ٱلرَّجُلِ ٱلَّذِي بِهِ يُسَلَّمُ ٱبْنُ ٱلْإِنْسَانِ. كَانَ خَيْرًا لِذَلِكَ ٱلرَّجُلِ لَوْ لَمْ يُولَدْ!». | ٢١ 21 |
確かに、人の子は、自分について書いてあるとおりに、去って行きます。しかし、人の子を裏切るような人間はのろわれます。そういう人は生まれなかったほうがよかったのです。」
وَفِيمَا هُمْ يَأْكُلُونَ، أَخَذَ يَسُوعُ خُبْزًا وَبَارَكَ وَكَسَّرَ، وَأَعْطَاهُمْ وَقَالَ: «خُذُوا كُلُوا، هَذَا هُوَ جَسَدِي». | ٢٢ 22 |
それから、みなが食事をしているとき、イエスはパンを取り、祝福して後、これを裂き、彼らに与えて言われた。「取りなさい。これはわたしのからだです。」
ثُمَّ أَخَذَ ٱلْكَأْسَ وَشَكَرَ وَأَعْطَاهُمْ، فَشَرِبُوا مِنْهَا كُلُّهُمْ. | ٢٣ 23 |
また、杯を取り、感謝をささげて後、彼らに与えられた。彼らはみなその杯から飲んだ。
وَقَالَ لَهُمْ: «هَذَا هُوَ دَمِي ٱلَّذِي لِلْعَهْدِ ٱلْجَدِيدِ، ٱلَّذِي يُسْفَكُ مِنْ أَجْلِ كَثِيرِينَ. | ٢٤ 24 |
イエスは彼らに言われた。「これはわたしの契約の血です。多くの人のために流されるものです。
اَلْحَقَّ أَقُولُ لَكُمْ: إِنِّي لَا أَشْرَبُ بَعْدُ مِنْ نِتَاجِ ٱلْكَرْمَةِ إِلَى ذَلِكَ ٱلْيَوْمِ حِينَمَا أَشْرَبُهُ جَدِيدًا فِي مَلَكُوتِ ٱللهِ». | ٢٥ 25 |
まことに、あなたがたに告げます。神の国で新しく飲むその日までは、わたしはもはや、ぶどうの実で造った物を飲むことはありません。」
ثُمَّ سَبَّحُوا وَخَرَجُوا إِلَى جَبَلِ ٱلزَّيْتُونِ. | ٢٦ 26 |
そして、賛美の歌を歌ってから、みなでオリーブ山へ出かけて行った。
وَقَالَ لَهُمْ يَسُوعُ: «إِنَّ كُلَّكُمْ تَشُكُّونَ فِيَّ فِي هَذِهِ ٱللَّيْلَةِ، لِأَنَّهُ مَكْتُوبٌ: أَنِّي أَضْرِبُ ٱلرَّاعِيَ فَتَتَبَدَّدُ ٱلْخِرَافُ. | ٢٧ 27 |
イエスは、弟子たちに言われた。「あなたがたはみな、つまずきます。『わたしが羊飼いを打つ。すると、羊は散り散りになる。』と書いてありますから。
وَلَكِنْ بَعْدَ قِيَامِي أَسْبِقُكُمْ إِلَى ٱلْجَلِيلِ». | ٢٨ 28 |
しかしわたしは、よみがえってから、あなたがたより先に、ガリラヤへ行きます。」
فَقَالَ لَهُ بُطْرُسُ: «وَإِنْ شَكَّ ٱلْجَمِيعُ فَأَنَا لَا أَشُكُّ!». | ٢٩ 29 |
すると、ペテロがイエスに言った。「たとい全部の者がつまずいても、私はつまずきません。」
فَقَالَ لَهُ يَسُوعُ: «ٱلْحَقَّ أَقُولُ لَكَ: إِنَّكَ ٱلْيَوْمَ فِي هَذِهِ ٱللَّيْلَةِ، قَبْلَ أَنْ يَصِيحَ ٱلدِّيكُ مَرَّتَيْنِ، تُنْكِرُنِي ثَلَاثَ مَرَّاتٍ». | ٣٠ 30 |
イエスは彼に言われた。「まことに、あなたに告げます。あなたは、きょう、今夜、鶏が二度鳴く前に、わたしを知らないと三度言います。」
فَقَالَ بِأَكْثَرِ تَشْدِيدٍ: «وَلَوِ ٱضْطُرِرْتُ أَنْ أَمُوتَ مَعَكَ لَا أُنْكِرُكَ!». وَهَكَذَا قَالَ أَيْضًا ٱلْجَمِيعُ. | ٣١ 31 |
ペテロは力を込めて言い張った。「たとい、ごいっしょに死ななければならないとしても、私は、あなたを知らないなどとは決して申しません。」みなの者もそう言った。
وَجَاءُوا إِلَى ضَيْعَةٍ ٱسْمُهَا جَثْسَيْمَانِي، فَقَالَ لِتَلَامِيذِهِ: «ٱجْلِسُوا هَهُنَا حَتَّى أُصَلِّيَ». | ٣٢ 32 |
ゲツセマネという所に来て、イエスは弟子たちに言われた。「わたしが祈る間、ここにすわっていなさい。」
ثُمَّ أَخَذَ مَعَهُ بُطْرُسَ وَيَعْقُوبَ وَيُوحَنَّا، وَٱبْتَدَأَ يَدْهَشُ وَيَكْتَئِبُ. | ٣٣ 33 |
そして、ペテロ、ヤコブ、ヨハネをいっしょに連れて行かれた。イエスは深く恐れもだえ始められた。
فَقَالَ لَهُمْ: «نَفْسِي حَزِينَةٌ جِدًّا حَتَّى ٱلْمَوْتِ! اُمْكُثُوا هُنَا وَٱسْهَرُوا». | ٣٤ 34 |
そして彼らに言われた。「わたしは悲しみのあまり死ぬほどです。ここを離れないで、目をさましていなさい。」
ثُمَّ تَقَدَّمَ قَلِيلًا وَخَرَّ عَلَى ٱلْأَرْضِ، وَكَانَ يُصَلِّي لِكَيْ تَعْبُرَ عَنْهُ ٱلسَّاعَةُ إِنْ أَمْكَنَ. | ٣٥ 35 |
それから、イエスは少し進んで行って、地面にひれ伏し、もしできることなら、この時が自分から過ぎ去るようにと祈り、
وَقَالَ: «يَا أَبَا ٱلْآبُ، كُلُّ شَيْءٍ مُسْتَطَاعٌ لَكَ، فَأَجِزْ عَنِّي هَذِهِ ٱلْكَأْسَ. وَلَكِنْ لِيَكُنْ لَا مَا أُرِيدُ أَنَا، بَلْ مَا تُرِيدُ أَنْتَ». | ٣٦ 36 |
またこう言われた。「アバ、父よ。あなたにおできにならないことはありません。どうぞ、この杯をわたしから取りのけてください。しかし、わたしの願うことではなく、あなたのみこころのままを、なさってください。」
ثُمَّ جَاءَ وَوَجَدَهُمْ نِيَامًا، فَقَالَ لِبُطْرُسَ: «يَا سِمْعَانُ، أَنْتَ نَائِمٌ! أَمَا قَدَرْتَ أَنْ تَسْهَرَ سَاعَةً وَاحِدَةً؟ | ٣٧ 37 |
それから、イエスは戻って来て、彼らの眠っているのを見つけ、ペテロに言われた。「シモン。眠っているのか。一時間でも目をさましていることができなかったのか。
اِسْهَرُوا وَصَلُّوا لِئَلَّا تَدْخُلُوا فِي تَجْرِبَةٍ. أَمَّا ٱلرُّوحُ فَنَشِيطٌ، وَأَمَّا ٱلْجَسَدُ فَضَعِيفٌ». | ٣٨ 38 |
誘惑に陥らないように、目をさまして、祈り続けなさい。心は燃えていても、肉体は弱いのです。」
وَمَضَى أَيْضًا وَصَلَّى قَائِلًا ذَلِكَ ٱلْكَلَامَ بِعَيْنِهِ. | ٣٩ 39 |
イエスは再び離れて行き、前と同じことばで祈られた。
ثُمَّ رَجَعَ وَوَجَدَهُمْ أَيْضًا نِيَامًا، إِذْ كَانَتْ أَعْيُنُهُمْ ثَقِيلَةً، فَلَمْ يَعْلَمُوا بِمَاذَا يُجِيبُونَهُ. | ٤٠ 40 |
そして、また戻って来て、ご覧になると、彼らは眠っていた。ひどく眠けがさしていたのである。彼らは、イエスにどう言ってよいか、わからなかった。
ثُمَّ جَاءَ ثَالِثَةً وَقَالَ لَهُمْ: «نَامُوا ٱلْآنَ وَٱسْتَرِيحُوا! يَكْفِي! قَدْ أَتَتِ ٱلسَّاعَةُ! هُوَذَا ٱبْنُ ٱلْإِنْسَانِ يُسَلَّمُ إِلَى أَيْدِي ٱلْخُطَاةِ. | ٤١ 41 |
イエスは三度目に来て、彼らに言われた。「まだ眠って休んでいるのですか。もう十分です。時が来ました。見なさい。人の子は罪人たちの手に渡されます。
قُومُوا لِنَذْهَبَ! هُوَذَا ٱلَّذِي يُسَلِّمُنِي قَدِ ٱقْتَرَبَ!». | ٤٢ 42 |
立ちなさい。さあ、行くのです。見なさい。わたしを裏切る者が近づきました。」
وَلِلْوَقْتِ فِيمَا هُوَ يَتَكَلَّمُ أَقْبَلَ يَهُوذَا، وَاحِدٌ مِنَ ٱلِٱثْنَيْ عَشَرَ، وَمَعَهُ جَمْعٌ كَثِيرٌ بِسُيُوفٍ وَعِصِيٍّ مِنْ عِنْدِ رُؤَسَاءِ ٱلْكَهَنَةِ وَٱلْكَتَبَةِ وَٱلشُّيُوخِ. | ٤٣ 43 |
そしてすぐ、イエスがまだ話しておられるうちに、十二弟子のひとりのユダが現われた。剣や棒を手にした群衆もいっしょであった。群衆はみな、祭司長、律法学者、長老たちから差し向けられたものであった。
وَكَانَ مُسَلِّمُهُ قَدْ أَعْطَاهُمْ عَلَامَةً قَائِلًا: «ٱلَّذِي أُقَبِّلُهُ هُوَ هُوَ. أَمْسِكُوهُ، وَٱمْضُوا بِهِ بِحِرْصٍ». | ٤٤ 44 |
イエスを裏切る者は、彼らと前もって次のような合図を決めておいた。「私が口づけをするのが、その人だ。その人をつかまえて、しっかりと引いて行くのだ。」
فَجَاءَ لِلْوَقْتِ وَتَقَدَّمَ إِلَيْهِ قَائِلًا: «يَا سَيِّدِي، يَا سَيِّدِي!» وَقَبَّلَهُ. | ٤٥ 45 |
それで、彼はやって来るとすぐに、イエスに近寄って、「先生。」と言って、口づけした。
فَأَلْقَوْا أَيْدِيَهُمْ عَلَيْهِ وَأَمْسَكُوهُ. | ٤٦ 46 |
すると人々は、イエスに手をかけて捕えた。
فَٱسْتَلَّ وَاحِدٌ مِنَ ٱلْحَاضِرِينَ ٱلسَّيْفَ، وَضَرَبَ عَبْدَ رَئِيسِ ٱلْكَهَنَةِ فَقَطَعَ أُذْنَهُ. | ٤٧ 47 |
そのとき、イエスのそばに立っていたひとりが、剣を抜いて大祭司のしもべに撃ちかかり、その耳を切り落とした。
فَأَجَابَ يَسُوعُ وَقَالَ لَهُمْ: «كَأَنَّهُ عَلَى لِصٍّ خَرَجْتُمْ بِسُيُوفٍ وَعِصِيٍّ لِتَأْخُذُونِي! | ٤٨ 48 |
イエスは彼らに向かって言われた。「まるで強盗にでも向かうように、剣や棒を持ってわたしを捕えに来たのですか。
كُلَّ يَوْمٍ كُنْتُ مَعَكُمْ فِي ٱلْهَيْكَلِ أُعَلِّمُ وَلَمْ تُمْسِكُونِي! وَلَكِنْ لِكَيْ تُكْمَلَ ٱلْكُتُبُ». | ٤٩ 49 |
わたしは毎日、宮であなたがたといっしょにいて、教えていたのに、あなたがたは、わたしを捕えなかったのです。しかし、こうなったのは聖書のことばが実現するためです。」
فَتَرَكَهُ ٱلْجَمِيعُ وَهَرَبُوا. | ٥٠ 50 |
すると、みながイエスを見捨てて、逃げてしまった。
وَتَبِعَهُ شَابٌّ لَابِسًا إِزَارًا عَلَى عُرْيِهِ، فَأَمْسَكَهُ ٱلشُّبَّانُ، | ٥١ 51 |
ある青年が、素はだに亜麻布を一枚まとったままで、イエスについて行ったところ、人々は彼を捕えようとした。
فَتَرَكَ ٱلْإِزَارَ وَهَرَبَ مِنْهُمْ عُرْيَانًا. | ٥٢ 52 |
すると、彼は亜麻布を脱ぎ捨てて、はだかで逃げた。
فَمَضَوْا بِيَسُوعَ إِلَى رَئِيسِ ٱلْكَهَنَةِ، فَٱجْتَمَعَ مَعَهُ جَمِيعُ رُؤَسَاءِ ٱلْكَهَنَةِ وَٱلشُّيُوخُ وَٱلْكَتَبَةُ. | ٥٣ 53 |
彼らがイエスを大祭司のところに連れて行くと、祭司長、長老、律法学者たちがみな、集まって来た。
وَكَانَ بُطْرُسُ قَدْ تَبِعَهُ مِنْ بَعِيدٍ إِلَى دَاخِلِ دَارِ رَئِيسِ ٱلْكَهَنَةِ، وَكَانَ جَالِسًا بَيْنَ ٱلْخُدَّامِ يَسْتَدْفِئُ عِنْدَ ٱلنَّارِ. | ٥٤ 54 |
ペテロは、遠くからイエスのあとをつけながら、大祭司の庭の中まではいって行った。そして、役人たちといっしょにすわって、火にあたっていた。
وَكَانَ رُؤَسَاءُ ٱلْكَهَنَةِ وَٱلْمَجْمَعُ كُلُّهُ يَطْلُبُونَ شَهَادَةً عَلَى يَسُوعَ لِيَقْتُلُوهُ، فَلَمْ يَجِدُوا. | ٥٥ 55 |
さて、祭司長たちと全議会は、イエスを死刑にするために、イエスを訴える証拠をつかもうと努めたが、何も見つからなかった。
لِأَنَّ كَثِيرِينَ شَهِدُوا عَلَيْهِ زُورًا، وَلَمْ تَتَّفِقْ شَهَادَاتُهُمْ. | ٥٦ 56 |
イエスに対する偽証をした者は多かったが、一致しなかったのである。
ثُمَّ قَامَ قَوْمٌ وَشَهِدُوا عَلَيْهِ زُورًا قَائِلِينَ: | ٥٧ 57 |
すると、数人が立ち上がって、イエスに対する偽証をして、次のように言った。
«نَحْنُ سَمِعْنَاهُ يَقُولُ: إِنِّي أَنْقُضُ هَذَا ٱلْهَيْكَلَ ٱلْمَصْنُوعَ بِٱلْأَيَادِي، وَفِي ثَلَاثَةِ أَيَّامٍ أَبْنِي آخَرَ غَيْرَ مَصْنُوعٍ بِأَيَادٍ». | ٥٨ 58 |
「私たちは、この人が『わたしは手で造られたこの神殿をこわして、三日のうちに、手で造られない別の神殿を造ってみせる。』と言うのを聞きました。」
وَلَا بِهَذَا كَانَتْ شَهَادَتُهُمْ تَتَّفِقُ. | ٥٩ 59 |
しかし、この点でも証言は一致しなかった。
فَقَامَ رَئِيسُ ٱلْكَهَنَةِ فِي ٱلْوَسْطِ وَسَأَلَ يَسُوعَ قَائِلًا: «أَمَا تُجِيبُ بِشَيْءٍ؟ مَاذَا يَشْهَدُ بِهِ هَؤُلَاءِ عَلَيْكَ؟». | ٦٠ 60 |
そこで大祭司が立ち上がり、真中に進み出てイエスに尋ねて言った。「何も答えないのですか。この人たちが、あなたに不利な証言をしていますが、これはどうなのですか。」
أَمَّا هُوَ فَكَانَ سَاكِتًا وَلَمْ يُجِبْ بِشَيْءٍ. فَسَأَلَهُ رَئِيسُ ٱلْكَهَنَةِ أَيْضًا وَقَالَ لَهُ: «أَأَنْتَ ٱلْمَسِيحُ ٱبْنُ ٱلْمُبَارَكِ؟». | ٦١ 61 |
しかし、イエスは黙ったままで、何もお答えにならなかった。大祭司は、さらにイエスに尋ねて言った。「あなたは、ほむべき方の子、キリストですか。」
فَقَالَ يَسُوعُ: «أَنَا هُوَ. وَسَوْفَ تُبْصِرُونَ ٱبْنَ ٱلْإِنْسَانِ جَالِسًا عَنْ يَمِينِ ٱلْقُوَّةِ، وَآتِيًا فِي سَحَابِ ٱلسَّمَاءِ». | ٦٢ 62 |
そこでイエスは言われた。「わたしは、それです。人の子が、力ある方の右の座に着き、天の雲に乗って来るのを、あなたがたは見るはずです。」
فَمَزَّقَ رَئِيسُ ٱلْكَهَنَةِ ثِيَابَهُ وَقَالَ: «مَا حَاجَتُنَا بَعْدُ إِلَى شُهُودٍ؟ | ٦٣ 63 |
すると、大祭司は、自分の衣を引き裂いて言った。「これでもまだ、証人が必要でしょうか。
قَدْ سَمِعْتُمُ ٱلتَّجَادِيفَ! مَا رَأْيُكُمْ؟». فَٱلْجَمِيعُ حَكَمُوا عَلَيْهِ أَنَّهُ مُسْتَوْجِبٌ ٱلْمَوْتَ. | ٦٤ 64 |
あなたがたは、神をけがすこのことばを聞いたのです。どう考えますか。」すると、彼らは全員で、イエスには死刑に当たる罪があると決めた。
فَٱبْتَدَأَ قَوْمٌ يَبْصُقُونَ عَلَيْهِ، وَيُغَطُّونَ وَجْهَهُ وَيَلْكُمُونَهُ وَيَقُولُونَ لَهُ: «تَنَبَّأْ». وَكَانَ ٱلْخُدَّامُ يَلْطِمُونَهُ. | ٦٥ 65 |
そうして、ある人々は、イエスにつばきをかけ、御顔をおおい、こぶしでなぐりつけ、「言い当ててみろ。」などと言ったりし始めた。また、役人たちは、イエスを受け取って、平手で打った。
وَبَيْنَمَا كَانَ بُطْرُسُ فِي ٱلدَّارِ أَسْفَلَ جَاءَتْ إِحْدَى جَوَارِي رَئِيسِ ٱلْكَهَنَةِ. | ٦٦ 66 |
ペテロが下の庭にいると、大祭司の女中のひとりが来て、
فَلَمَّا رَأَتْ بُطْرُسَ يَسْتَدْفِئُ، نَظَرَتْ إِلَيْهِ وَقَالَتْ: «وَأَنْتَ كُنْتَ مَعَ يَسُوعَ ٱلنَّاصِرِيِّ!». | ٦٧ 67 |
ペテロが火にあたっているのを見かけ、彼をじっと見つめて、言った。「あなたも、あのナザレ人、あのイエスといっしょにいましたね。」
فَأَنْكَرَ قَائِلًا: «لَسْتُ أَدْرِي وَلَا أَفْهَمُ مَا تَقُولِينَ!». وَخَرَجَ خَارِجًا إِلَى ٱلدِّهْلِيزِ، فَصَاحَ ٱلدِّيكُ. | ٦٨ 68 |
しかし、ペテロはそれを打ち消して、「何を言っているのか、わからない。見当もつかない。」と言って、出口のほうへと出て行った。
فَرَأَتْهُ ٱلْجَارِيَةُ أَيْضًا وَٱبْتَدَأَتْ تَقُولُ لِلْحَاضِرِينَ: «إِنَّ هَذَا مِنْهُمْ!». | ٦٩ 69 |
すると女中は、ペテロを見て、そばに立っていた人たちに、また、「この人はあの仲間です。」と言いだした。
فَأَنْكَرَ أَيْضًا. وَبَعْدَ قَلِيلٍ أَيْضًا قَالَ ٱلْحَاضِرُونَ لِبُطْرُسَ: «حَقًّا أَنْتَ مِنْهُمْ، لِأَنَّكَ جَلِيلِيٌّ أَيْضًا وَلُغَتُكَ تُشْبِهُ لُغَتَهُمْ!». | ٧٠ 70 |
しかし、ペテロは再び打ち消した。しばらくすると、そばに立っていたその人たちが、またペテロに言った。「確かに、あなたはあの仲間だ。ガリラヤ人なのだから。」
فَٱبْتَدَأَ يَلْعَنُ وَيَحْلِفُ: «إِنِّي لَا أَعْرِفُ هَذَا ٱلرَّجُلَ ٱلَّذِي تَقُولُونَ عَنْهُ!». | ٧١ 71 |
しかし、彼はのろいをかけて誓い始め、「私は、あなたがたの話しているその人を知りません。」と言った。
وَصَاحَ ٱلدِّيكُ ثَانِيَةً، فَتَذَكَّرَ بُطْرُسُ ٱلْقَوْلَ ٱلَّذِي قَالَهُ لَهُ يَسُوعُ: «إِنَّكَ قَبْلَ أَنْ يَصِيحَ ٱلدِّيكُ مَرَّتَيْنِ، تُنْكِرُنِي ثَلَاثَ مَرَّاتٍ». فَلَمَّا تَفَكَّرَ بِهِ بَكَى. | ٧٢ 72 |
するとすぐに、鶏が、二度目に鳴いた。そこでペテロは、「鶏が二度鳴く前に、あなたは、わたしを知らないと三度言います。」というイエスのおことばを思い出した。それに思い当たったとき、彼は泣き出した。