< مَتَّى 26 >
وَلَمَّا أَكْمَلَ يَسُوعُ هَذِهِ ٱلْأَقْوَالَ كُلَّهَا قَالَ لِتَلَامِيذِهِ: | ١ 1 |
イエスは、これらの話をすべて終えると、弟子たちに言われた。
«تَعْلَمُونَ أَنَّهُ بَعْدَ يَوْمَيْنِ يَكُونُ ٱلْفِصْحُ، وَٱبْنُ ٱلْإِنْسَانِ يُسَلَّمُ لِيُصْلَبَ». | ٢ 2 |
「あなたがたの知っているとおり、二日たつと過越の祭りになります。人の子は十字架につけられるために引き渡されます。」
حِينَئِذٍ ٱجْتَمَعَ رُؤَسَاءُ ٱلْكَهَنَةِ وَٱلْكَتَبَةُ وَشُيُوخُ ٱلشَّعْبِ إِلَى دَارِ رَئِيسِ ٱلْكَهَنَةِ ٱلَّذِي يُدْعَى قَيَافَا، | ٣ 3 |
そのころ、祭司長、民の長老たちは、カヤパという大祭司の家の庭に集まり、
وَتَشَاوَرُوا لِكَيْ يُمْسِكُوا يَسُوعَ بِمَكْرٍ وَيَقْتُلُوهُ. | ٤ 4 |
イエスをだまして捕え、殺そうと相談した。
وَلَكِنَّهُمْ قَالُوا: «لَيْسَ فِي ٱلْعِيدِ لِئَلَّا يَكُونَ شَغَبٌ فِي ٱلشَّعْبِ». | ٥ 5 |
しかし、彼らは、「祭りの間はいけない。民衆の騒ぎが起こるといけないから。」と話していた。
وَفِيمَا كَانَ يَسُوعُ فِي بَيْتِ عَنْيَا فِي بَيْتِ سِمْعَانَ ٱلْأَبْرَصِ، | ٦ 6 |
さて、イエスがベタニヤで、らい病人シモンの家におられると、
تَقَدَّمَتْ إِلَيْهِ ٱمْرَأَةٌ مَعَهَا قَارُورَةُ طِيبٍ كَثِيرِ ٱلثَّمَنِ، فَسَكَبَتْهُ عَلَى رَأْسِهِ وَهُوَ مُتَّكِئٌ. | ٧ 7 |
ひとりの女がたいへん高価な香油のはいった石膏のつぼを持ってみもとに来て、食卓に着いておられたイエスの頭に香油を注いだ。
فَلَمَّا رَأَى تَلَامِيذُهُ ذَلِكَ ٱغْتَاظُوا قَائِلِينَ: «لِمَاذَا هَذَا ٱلْإِتْلَافُ؟ | ٨ 8 |
弟子たちはこれを見て、憤慨して言った。「何のために、こんなむだなことをするのか。
لِأَنَّهُ كَانَ يُمْكِنُ أَنْ يُبَاعَ هَذَا ٱلطِّيبُ بِكَثِيرٍ وَيُعْطَى لِلْفُقَرَاءِ». | ٩ 9 |
この香油なら、高く売れて、貧乏な人たちに施しができたのに。」
فَعَلِمَ يَسُوعُ وَقَالَ لَهُمْ: «لِمَاذَا تُزْعِجُونَ ٱلْمَرْأَةَ؟ فَإِنَّهَا قَدْ عَمِلَتْ بِي عَمَلًا حَسَنًا! | ١٠ 10 |
するとイエスはこれを知って、彼らに言われた。「なぜ、この女を困らせるのです。わたしに対してりっぱなことをしてくれたのです。
لِأَنَّ ٱلْفُقَرَاءَ مَعَكُمْ فِي كُلِّ حِينٍ، وَأَمَّا أَنَا فَلَسْتُ مَعَكُمْ فِي كُلِّ حِينٍ. | ١١ 11 |
貧しい人たちは、いつもあなたがたといっしょにいます。しかし、わたしは、いつもあなたがたといっしょにいるわけではありません。
فَإِنَّهَا إِذْ سَكَبَتْ هَذَا ٱلطِّيبَ عَلَى جَسَدِي إِنَّمَا فَعَلَتْ ذَلِكَ لِأَجْلِ تَكْفِينِي. | ١٢ 12 |
この女が、この香油をわたしのからだに注いだのは、わたしの埋葬の用意をしてくれたのです。
اَلْحَقَّ أَقُولُ لَكُمْ: حَيْثُمَا يُكْرَزْ بِهَذَا ٱلْإِنْجِيلِ فِي كُلِّ ٱلْعَالَمِ، يُخْبَرْ أَيْضًا بِمَا فَعَلَتْهُ هَذِهِ تَذْكَارًا لَهَا». | ١٣ 13 |
まことに、あなたがたに告げます。世界中のどこででも、この福音が宣べ伝えられる所なら、この人のした事も語られて、この人の記念となるでしょう。」
حِينَئِذٍ ذَهَبَ وَاحِدٌ مِنَ ٱلِٱثْنَيْ عَشَرَ، ٱلَّذِي يُدْعَى يَهُوذَا ٱلْإِسْخَرْيُوطِيَّ، إِلَى رُؤَسَاءِ ٱلْكَهَنَةِ | ١٤ 14 |
そのとき、十二弟子のひとりで、イスカリオテ・ユダという者が、祭司長たちのところへ行って、
وَقَالَ: «مَاذَا تُرِيدُونَ أَنْ تُعْطُونِي وَأَنَا أُسَلِّمُهُ إِلَيْكُمْ؟». فَجَعَلُوا لَهُ ثَلَاثِينَ مِنَ ٱلْفِضَّةِ. | ١٥ 15 |
こう言った。「彼をあなたがたに売るとしたら、いったいいくらくれますか。」すると、彼らは銀貨三十枚を彼に支払った。
وَمِنْ ذَلِكَ ٱلْوَقْتِ كَانَ يَطْلُبُ فُرْصَةً لِيُسَلِّمَهُ. | ١٦ 16 |
そのときから、彼はイエスを引き渡す機会をねらっていた。
وَفِي أَوَّلِ أَيَّامِ ٱلْفَطِيرِ تَقَدَّمَ ٱلتَّلَامِيذُ إِلَى يَسُوعَ قَائِلِينَ لَهُ: «أَيْنَ تُرِيدُ أَنْ نُعِدَّ لَكَ لِتَأْكُلَ ٱلْفِصْحَ؟». | ١٧ 17 |
さて、種なしパンの祝いの第一日に、弟子たちがイエスのところに来て言った。「過越の食事をなさるのに、私たちはどこで用意をしましょうか。」
فَقَالَ: «ٱذْهَبُوا إِلَى ٱلْمَدِينَةِ، إِلَى فُلَانٍ وَقُولُوا لَهُ: ٱلْمُعَلِّمُ يَقُولُ: إِنَّ وَقْتِي قَرِيبٌ. عِنْدَكَ أَصْنَعُ ٱلْفِصْحَ مَعَ تَلَامِيذِي». | ١٨ 18 |
イエスは言われた。「都にはいって、これこれの人のところに行って、『先生が「わたしの時が近づいた。わたしの弟子たちといっしょに、あなたのところで過越を守ろう。」と言っておられる。』と言いなさい。」
فَفَعَلَ ٱلتَّلَامِيذُ كَمَا أَمَرَهُمْ يَسُوعُ وَأَعَدُّوا ٱلْفِصْحَ. | ١٩ 19 |
そこで、弟子たちはイエスに言いつけられたとおりにして、過越の食事の用意をした。
وَلَمَّا كَانَ ٱلْمَسَاءُ ٱتَّكَأَ مَعَ ٱلِٱثْنَيْ عَشَرَ. | ٢٠ 20 |
さて、夕方になって、イエスは十二弟子といっしょに食卓に着かれた。
وَفِيمَا هُمْ يَأْكُلُونَ قَالَ: «ٱلْحَقَّ أَقُولُ لَكُمْ: إِنَّ وَاحِدًا مِنْكُمْ يُسَلِّمُنِي». | ٢١ 21 |
みなが食事をしているとき、イエスは言われた。「まことに、あなたがたに告げます。あなたがたのうちひとりが、わたしを裏切ります。」
فَحَزِنُوا جِدًّا، وَٱبْتَدَأَ كُلُّ وَاحِدٍ مِنْهُمْ يَقُولُ لَهُ: «هَلْ أَنَا هُوَ يَارَبُّ؟». | ٢٢ 22 |
すると、弟子たちは非常に悲しんで、「主よ。まさか私のことではないでしょう。」とかわるがわるイエスに言った。
فَأَجَابَ وَقَالَ: «ٱلَّذِي يَغْمِسُ يَدَهُ مَعِي فِي ٱلصَّحْفَةِ هُوَ يُسَلِّمُنِي! | ٢٣ 23 |
イエスは答えて言われた。「わたしといっしょに鉢に手を浸した者が、わたしを裏切るのです。
إِنَّ ٱبْنَ ٱلْإِنْسَانِ مَاضٍ كَمَا هُوَ مَكْتُوبٌ عَنْهُ، وَلَكِنْ وَيْلٌ لِذَلِكَ ٱلرَّجُلِ ٱلَّذِي بِهِ يُسَلَّمُ ٱبْنُ ٱلْإِنْسَانِ. كَانَ خَيْرًا لِذَلِكَ ٱلرَّجُلِ لَوْ لَمْ يُولَدْ!». | ٢٤ 24 |
確かに、人の子は、自分について書いてあるとおりに、去って行きます。しかし、人の子を裏切るような人間はのろわれます。そういう人は生まれなかったほうがよかったのです。」
فَأَجَابَ يَهُوذَا مُسَلِّمُهُ وَقَالَ: «هَلْ أَنَا هُوَ يا سَيِّدِي؟». قَالَ لَهُ: «أَنْتَ قُلْتَ». | ٢٥ 25 |
すると、イエスを裏切ろうとしていたユダが答えて言った。「先生。まさか私のことではないでしょう。」イエスは彼に、「いや、そうだ。」と言われた。
وَفِيمَا هُمْ يَأْكُلُونَ أَخَذَ يَسُوعُ ٱلْخُبْزَ، وَبَارَكَ وَكَسَّرَ وَأَعْطَى ٱلتَّلَامِيذَ وَقَالَ: «خُذُوا كُلُوا. هَذَا هُوَ جَسَدِي». | ٢٦ 26 |
また、彼らが食事をしているとき、イエスはパンを取り、祝福して後、これを裂き、弟子たちに与えて言われた。「取って食べなさい。これはわたしのからだです。」
وَأَخَذَ ٱلْكَأْسَ وَشَكَرَ وَأَعْطَاهُمْ قَائِلًا: «ٱشْرَبُوا مِنْهَا كُلُّكُمْ، | ٢٧ 27 |
また杯を取り、感謝をささげて後、こう言って彼らにお与えになった。「みな、この杯から飲みなさい。
لِأَنَّ هَذَا هُوَ دَمِي ٱلَّذِي لِلْعَهْدِ ٱلْجَدِيدِ ٱلَّذِي يُسْفَكُ مِنْ أَجْلِ كَثِيرِينَ لِمَغْفِرَةِ ٱلْخَطَايَا. | ٢٨ 28 |
これは、わたしの契約の血です。罪を赦すために多くの人のために流されるものです。
وَأَقُولُ لَكُمْ: إِنِّي مِنَ ٱلْآنَ لَا أَشْرَبُ مِنْ نِتَاجِ ٱلْكَرْمَةِ هَذَا إِلَى ذَلِكَ ٱلْيَوْمِ حِينَمَا أَشْرَبُهُ مَعَكُمْ جَدِيدًا فِي مَلَكُوتِ أَبِي». | ٢٩ 29 |
ただ、言っておきます。わたしの父の御国で、あなたがたと新しく飲むその日までは、わたしはもはや、ぶどうの実で造った物を飲むことはありません。」
ثُمَّ سَبَّحُوا وَخَرَجُوا إِلَى جَبَلِ ٱلزَّيْتُونِ. | ٣٠ 30 |
そして、賛美の歌を歌ってから、みなオリーブ山へ出かけて行った。
حِينَئِذٍ قَالَ لَهُمْ يَسُوعُ: «كُلُّكُمْ تَشُكُّونَ فِيَّ فِي هَذِهِ ٱللَّيْلَةِ، لِأَنَّهُ مَكْتُوبٌ: أَنِّي أَضْرِبُ ٱلرَّاعِيَ فَتَتَبَدَّدُ خِرَافُ ٱلرَّعِيَّةِ. | ٣١ 31 |
そのとき、イエスは弟子たちに言われた。「あなたがたはみな、今夜、わたしのゆえにつまずきます。『わたしが羊飼いを打つ。すると、羊の群れは散り散りになる。』と書いてあるからです。
وَلَكِنْ بَعْدَ قِيَامِي أَسْبِقُكُمْ إِلَى ٱلْجَلِيلِ». | ٣٢ 32 |
しかしわたしは、よみがえってから、あなたがたより先に、ガリラヤへ行きます。」
فَأَجَابَ بُطْرُسُ وَقَالَ لَهُ: «وَإِنْ شَكَّ فِيكَ ٱلْجَمِيعُ فَأَنَا لَا أَشُكُّ أَبَدًا». | ٣٣ 33 |
すると、ペテロがイエスに答えて言った。「たとい全部の者があなたのゆえにつまずいても、私は決してつまずきません。」
قَالَ لَهُ يَسُوعُ: «ٱلْحَقَّ أَقُولُ لَكَ: إِنَّكَ فِي هَذِهِ ٱللَّيْلَةِ قَبْلَ أَنْ يَصِيحَ دِيكٌ تُنْكِرُنِي ثَلَاثَ مَرَّاتٍ». | ٣٤ 34 |
イエスは彼に言われた。「まことに、あなたに告げます。今夜、鶏が鳴く前に、あなたは三度、わたしを知らないと言います。」
قَالَ لَهُ بُطْرُسُ: «وَلَوِ ٱضْطُرِرْتُ أَنْ أَمُوتَ مَعَكَ لَا أُنْكِرُكَ!». هَكَذَا قَالَ أَيْضًا جَمِيعُ ٱلتَّلَامِيذِ. | ٣٥ 35 |
ペテロは言った。「たとい、ごいっしょに死ななければならないとしても、私は、あなたを知らないなどとは決して申しません。」弟子たちはみなそう言った。
حِينَئِذٍ جَاءَ مَعَهُمْ يَسُوعُ إِلَى ضَيْعَةٍ يُقَالُ لَهَا جَثْسَيْمَانِي، فَقَالَ لِلتَّلَامِيذِ: «ٱجْلِسُوا هَهُنَا حَتَّى أَمْضِيَ وَأُصَلِّيَ هُنَاكَ». | ٣٦ 36 |
それからイエスは弟子たちといっしょにゲツセマネという所に来て、彼らに言われた。「わたしがあそこに行って祈っている間、ここにすわっていなさい。」
ثُمَّ أَخَذَ مَعَهُ بُطْرُسَ وَٱبْنَيْ زَبْدِي، وَٱبْتَدَأَ يَحْزَنُ وَيَكْتَئِبُ. | ٣٧ 37 |
それから、ペテロとゼベダイの子ふたりとをいっしょに連れて行かれたが、イエスは悲しみもだえ始められた。
فَقَالَ لَهُمْ: «نَفْسِي حَزِينَةٌ جِدًّا حَتَّى ٱلْمَوْتِ. اُمْكُثُوا هَهُنَا وَٱسْهَرُوا مَعِي». | ٣٨ 38 |
そのとき、イエスは彼らに言われた。「わたしは悲しみのあまり死ぬほどです。ここを離れないで、わたしといっしょに目をさましていなさい。」
ثُمَّ تَقَدَّمَ قَلِيلًا وَخَرَّ عَلَى وَجْهِهِ، وَكَانَ يُصَلِّي قَائِلًا: «يَا أَبَتَاهُ، إِنْ أَمْكَنَ فَلْتَعْبُرْ عَنِّي هَذِهِ ٱلْكَأْسُ، وَلَكِنْ لَيْسَ كَمَا أُرِيدُ أَنَا بَلْ كَمَا تُرِيدُ أَنْتَ». | ٣٩ 39 |
それから、イエスは少し進んで行って、ひれ伏して祈って言われた。「わが父よ。できますならば、この杯をわたしから過ぎ去らせてください。しかし、わたしの願うようにではなく、あなたのみこころのように、なさってください。」
ثُمَّ جَاءَ إِلَى ٱلتَّلَامِيذِ فَوَجَدَهُمْ نِيَامًا، فَقَالَ لِبُطْرُسَ: «أَهَكَذَا مَا قَدَرْتُمْ أَنْ تَسْهَرُوا مَعِي سَاعَةً وَاحِدَةً؟ | ٤٠ 40 |
それから、イエスは弟子たちのところに戻って来て、彼らの眠っているのを見つけ、ペテロに言われた。「あなたがたは、そんなに、一時間でも、わたしといっしょに目をさましていることができなかったのか。
اِسْهَرُوا وَصَلُّوا لِئَلَّا تَدْخُلُوا فِي تَجْرِبَةٍ. أَمَّا ٱلرُّوحُ فَنَشِيطٌ وَأَمَّا ٱلْجَسَدُ فَضَعِيفٌ». | ٤١ 41 |
誘惑に陥らないように、目をさまして、祈っていなさい。心は燃えていても、肉体は弱いのです。」
فَمَضَى أَيْضًا ثَانِيَةً وَصَلَّى قَائِلًا: «يَا أَبَتَاهُ، إِنْ لَمْ يُمْكِنْ أَنْ تَعْبُرَ عَنِّي هَذِهِ ٱلْكَأْسُ إِلَّا أَنْ أَشْرَبَهَا، فَلْتَكُنْ مَشِيئَتُكَ». | ٤٢ 42 |
イエスは二度目に離れて行き、祈って言われた。「わが父よ。どうしても飲まずには済まされぬ杯でしたら、どうぞみこころのとおりをなさってください。」
ثُمَّ جَاءَ فَوَجَدَهُمْ أَيْضًا نِيَامًا، إِذْ كَانَتْ أَعْيُنُهُمْ ثَقِيلَةً. | ٤٣ 43 |
イエスが戻って来て、ご覧になると、彼らはまたも眠っていた。目をあけていることができなかったのである。
فَتَرَكَهُمْ وَمَضَى أَيْضًا وَصَلَّى ثَالِثَةً قَائِلًا ذَلِكَ ٱلْكَلَامَ بِعَيْنِهِ. | ٤٤ 44 |
イエスは、またも彼らを置いて行かれ、もう一度同じことをくり返して三度目の祈りをされた。
ثُمَّ جَاءَ إِلَى تَلَامِيذِهِ وَقَالَ لَهُمْ: «نَامُوا ٱلْآنَ وَٱسْتَرِيحُوا! هُوَذَا ٱلسَّاعَةُ قَدِ ٱقْتَرَبَتْ، وَٱبْنُ ٱلْإِنْسَانِ يُسَلَّمُ إِلَى أَيْدِي ٱلْخُطَاةِ. | ٤٥ 45 |
それから、イエスは弟子たちのところに来て言われた。「まだ眠って休んでいるのですか。見なさい。時が来ました。人の子は罪人たちの手に渡されるのです。
قُومُوا نَنْطَلِقْ! هُوَذَا ٱلَّذِي يُسَلِّمُنِي قَدِ ٱقْتَرَبَ!». | ٤٦ 46 |
立ちなさい。さあ、行くのです。見なさい。わたしを裏切る者が近づきました。」
وَفِيمَا هُوَ يَتَكَلَّمُ، إِذَا يَهُوذَا أَحَدُ ٱلِٱثْنَيْ عَشَرَ قَدْ جَاءَ وَمَعَهُ جَمْعٌ كَثِيرٌ بِسُيُوفٍ وَعِصِيٍّ مِنْ عِنْدِ رُؤَسَاءِ ٱلْكَهَنَةِ وَشُيُوخِ ٱلشَّعْبِ. | ٤٧ 47 |
イエスがまだ話しておられるうちに、見よ、十二弟子のひとりであるユダがやって来た。剣や棒を手にした大ぜいの群衆もいっしょであった。群衆はみな、祭司長、民の長老たちから差し向けられたものであった。
وَٱلَّذِي أَسْلَمَهُ أَعْطَاهُمْ عَلَامَةً قَائِلًا: «ٱلَّذِي أُقَبِّلُهُ هُوَ هُوَ. أَمْسِكُوهُ». | ٤٨ 48 |
イエスを裏切る者は、彼らと合図を決めて、「私が口づけをするのが、その人だ。その人をつかまえるのだ。」と言っておいた。
فَلِلْوَقْتِ تَقَدَّمَ إِلَى يَسُوعَ وَقَالَ: «ٱلسَّلَامُ يا سَيِّدِي!» وَقَبَّلَهُ. | ٤٩ 49 |
それで、彼はすぐにイエスに近づき、「先生。お元気で。」と言って、口づけした。
فَقَالَ لَهُ يَسُوعُ: «يَا صَاحِبُ، لِمَاذَا جِئْتَ؟». حِينَئِذٍ تَقَدَّمُوا وَأَلْقَوْا ٱلْأَيَادِيَ عَلَى يَسُوعَ وَأَمْسَكُوهُ. | ٥٠ 50 |
イエスは彼に、「友よ。何のために来たのですか。」と言われた。そのとき、群衆が来て、イエスに手をかけて捕えた。
وَإِذَا وَاحِدٌ مِنَ ٱلَّذِينَ مَعَ يَسُوعَ مَدَّ يَدَهُ وَٱسْتَلَّ سَيْفَهُ وَضَرَبَ عَبْدَ رَئِيسِ ٱلْكَهَنَةِ، فَقَطَعَ أُذْنَهُ. | ٥١ 51 |
すると、イエスといっしょにいた者のひとりが、手を伸ばして剣を抜き、大祭司のしもべに撃ってかかり、その耳を切り落とした。
فَقَالَ لَهُ يَسُوعُ: «رُدَّ سَيْفَكَ إِلَى مَكَانِهِ. لِأَنَّ كُلَّ ٱلَّذِينَ يَأْخُذُونَ ٱلسَّيْفَ بِٱلسَّيْفِ يَهْلِكُونَ! | ٥٢ 52 |
そのとき、イエスは彼に言われた。「剣をもとに納めなさい。剣を取る者はみな剣で滅びます。
أَتَظُنُّ أَنِّي لَا أَسْتَطِيعُ ٱلْآنَ أَنْ أَطْلُبَ إِلَى أَبِي فَيُقَدِّمَ لِي أَكْثَرَ مِنِ ٱثْنَيْ عَشَرَ جَيْشًا مِنَ ٱلْمَلَائِكَةِ؟ | ٥٣ 53 |
それとも、わたしが父にお願いして、十二軍団よりも多くの御使いを、今わたしの配下に置いていただくことができないとでも思うのですか。
فَكَيْفَ تُكَمَّلُ ٱلْكُتُبُ: أَنَّهُ هَكَذَا يَنْبَغِي أَنْ يَكُونَ؟». | ٥٤ 54 |
だが、そのようなことをすれば、こうならなければならないと書いてある聖書が、どうして実現されましょう。」
فِي تِلْكَ ٱلسَّاعَةِ قَالَ يَسُوعُ لِلْجُمُوعِ: «كَأَنَّهُ عَلَى لِصٍّ خَرَجْتُمْ بِسُيُوفٍ وَعِصِيٍّ لِتَأْخُذُونِي! كُلَّ يَوْمٍ كُنْتُ أَجْلِسُ مَعَكُمْ أُعَلِّمُ فِي ٱلْهَيْكَلِ وَلَمْ تُمْسِكُونِي. | ٥٥ 55 |
そのとき、イエスは群衆に言われた。「まるで強盗にでも向かうように、剣や棒を持ってわたしをつかまえに来たのですか。わたしは毎日、宮ですわって教えていたのに、あなたがたは、わたしを捕えなかったのです。
وَأَمَّا هَذَا كُلُّهُ فَقَدْ كَانَ لِكَيْ تُكَمَّلَ كُتُبُ ٱلْأَنْبِيَاءِ». حِينَئِذٍ تَرَكَهُ ٱلتَّلَامِيذُ كُلُّهُمْ وَهَرَبُوا. | ٥٦ 56 |
しかし、すべてこうなったのは、預言者たちの書が実現するためです。」そのとき、弟子たちはみな、イエスを見捨てて、逃げてしまった。
وَٱلَّذِينَ أَمْسَكُوا يَسُوعَ مَضَوْا بِهِ إِلَى قَيَافَا رَئِيسِ ٱلْكَهَنَةِ، حَيْثُ ٱجْتَمَعَ ٱلْكَتَبَةُ وَٱلشُّيُوخُ. | ٥٧ 57 |
イエスをつかまえた人たちは、イエスを大祭司カヤパのところへ連れて行った。そこには、律法学者、長老たちが集まっていた。
وَأَمَّا بُطْرُسُ فَتَبِعَهُ مِنْ بَعِيدٍ إِلَى دَارِ رَئِيسِ ٱلْكَهَنَةِ، فَدَخَلَ إِلَى دَاخِلٍ وَجَلَسَ بَيْنَ ٱلْخُدَّامِ لِيَنْظُرَ ٱلنِّهَايَةَ. | ٥٨ 58 |
しかし、ペテロも遠くからイエスのあとをつけながら、大祭司の中庭まではいって行き、成り行きを見ようと役人たちといっしょにすわった。
وَكَانَ رُؤَسَاءُ ٱلْكَهَنَةِ وَٱلشُّيُوخُ وَٱلْمَجْمَعُ كُلُّهُ يَطْلُبُونَ شَهَادَةَ زُورٍ عَلَى يَسُوعَ لِكَيْ يَقْتُلُوهُ، | ٥٩ 59 |
さて、祭司長たちと全議会は、イエスを死刑にするために、イエスを訴える偽証を求めていた。
فَلَمْ يَجِدُوا. وَمَعَ أَنَّهُ جَاءَ شُهُودُ زُورٍ كَثِيرُونَ، لَمْ يَجِدُوا. وَلَكِنْ أَخِيرًا تَقَدَّمَ شَاهِدَا زُورٍ | ٦٠ 60 |
偽証者がたくさん出て来たが、証拠はつかめなかった。しかし、最後にふたりの者が進み出て、
وَقَالَا: «هَذَا قَالَ: إِنِّي أَقْدِرُ أَنْ أَنْقُضَ هَيْكَلَ ٱللهِ، وَفِي ثَلَاثَةِ أَيَّامٍ أَبْنِيهِ». | ٦١ 61 |
言った。「この人は、『わたしは神の神殿をこわして、それを三日のうちに建て直せる。』と言いました。」
فَقَامَ رَئِيسُ ٱلْكَهَنَةِ وَقَالَ لَهُ: «أَمَا تُجِيبُ بِشَيْءٍ؟ مَاذَا يَشْهَدُ بِهِ هَذَانِ عَلَيْكَ؟». | ٦٢ 62 |
そこで、大祭司は立ち上がってイエスに言った。「何も答えないのですか。この人たちが、あなたに不利な証言をしていますが、これはどうなのですか。」
وَأَمَّا يَسُوعُ فَكَانَ سَاكِتًا. فَأَجَابَ رَئِيسُ ٱلْكَهَنَةِ وَقَالَ لَهُ: «أَسْتَحْلِفُكَ بِٱللهِ ٱلْحَيِّ أَنْ تَقُولَ لَنَا: هَلْ أَنْتَ ٱلْمَسِيحُ ٱبْنُ ٱللهِ؟». | ٦٣ 63 |
しかし、イエスは黙っておられた。それで、大祭司はイエスに言った。「私は、生ける神によって、あなたに命じます。あなたは神の子キリストなのか、どうか。その答えを言いなさい。」
قَالَ لَهُ يَسُوعُ: «أَنْتَ قُلْتَ! وَأَيْضًا أَقُولُ لَكُمْ: مِنَ ٱلْآنَ تُبْصِرُونَ ٱبْنَ ٱلْإِنْسَانِ جَالِسًا عَنْ يَمِينِ ٱلْقُوَّةِ، وَآتِيًا عَلَى سَحَابِ ٱلسَّمَاءِ». | ٦٤ 64 |
イエスは彼に言われた。「あなたの言うとおりです。なお、あなたがたに言っておきますが、今からのち、人の子が、力ある方の右の座に着き、天の雲に乗って来るのを、あなたがたは見ることになります。」
فَمَزَّقَ رَئِيسُ ٱلْكَهَنَةِ حِينَئِذٍ ثِيَابَهُ قَائِلًا: «قَدْ جَدَّفَ! مَا حَاجَتُنَا بَعْدُ إِلَى شُهُودٍ؟ هَا قَدْ سَمِعْتُمْ تَجْدِيفَهُ! | ٦٥ 65 |
すると、大祭司は、自分の衣を引き裂いて言った。「神への冒涜だ。これでもまだ、証人が必要でしょうか。あなたがたは、今、神をけがすことばを聞いたのです。
مَاذَا تَرَوْنَ؟». فَأَجَابُوا وَقَالُوا: «إِنَّهُ مُسْتَوْجِبُ ٱلْمَوْتِ». | ٦٦ 66 |
どう考えますか。」彼らは答えて、「彼は死刑に当たる。」と言った。
حِينَئِذٍ بَصَقُوا فِي وَجْهِهِ وَلَكَمُوهُ، وَآخَرُونَ لَطَمُوهُ | ٦٧ 67 |
そうして、彼らはイエスの顔につばきをかけ、こぶしでなぐりつけ、また、他の者たちは、イエスを平手で打って、
قَائِلِينَ: «تَنَبَّأْ لَنَا أَيُّهَا ٱلْمَسِيحُ، مَنْ ضَرَبَكَ؟». | ٦٨ 68 |
こう言った。「当ててみろ。キリスト。あなたを打ったのはだれか。」
أَمَّا بُطْرُسُ فَكَانَ جَالِسًا خَارِجًا فِي ٱلدَّارِ، فَجَاءَتْ إِلَيْهِ جَارِيَةٌ قَائِلَةً: «وَأَنْتَ كُنْتَ مَعَ يَسُوعَ ٱلْجَلِيلِيِّ!». | ٦٩ 69 |
ペテロが外の中庭にすわっていると、女中のひとりが来て言った。「あなたも、ガリラヤ人イエスといっしょにいましたね。」
فَأَنْكَرَ قُدَّامَ ٱلْجَمِيعِ قَائِلًا: «لَسْتُ أَدْرِي مَا تَقُولِينَ!». | ٧٠ 70 |
しかし、ペテロはみなの前でそれを打ち消して、「何を言っているのか、私にはわからない。」と言った。
ثُمَّ إِذْ خَرَجَ إِلَى ٱلدِّهْلِيزِ رَأَتْهُ أُخْرَى، فَقَالَتْ لِلَّذِينَ هُنَاكَ: «وَهَذَا كَانَ مَعَ يَسُوعَ ٱلنَّاصِرِيِّ!». | ٧١ 71 |
そして、ペテロが入口まで出て行くと、ほかの女中が、彼を見て、そこにいる人々に言った。「この人はナザレ人イエスといっしょでした。」
فَأَنْكَرَ أَيْضًا بِقَسَمٍ: «إِنِّي لَسْتُ أَعْرِفُ ٱلرَّجُلَ!». | ٧٢ 72 |
それで、ペテロは、またもそれを打ち消し、誓って、「そんな人は知らない。」と言った。
وَبَعْدَ قَلِيلٍ جَاءَ ٱلْقِيَامُ وَقَالُوا لِبُطْرُسَ: «حَقًّا أَنْتَ أَيْضًا مِنْهُمْ، فَإِنَّ لُغَتَكَ تُظْهِرُكَ!». | ٧٣ 73 |
しばらくすると、そのあたりに立っている人々がペテロに近寄って来て、「確かに、あなたもあの仲間だ。ことばのなまりではっきりわかる。」と言った。
فَٱبْتَدَأَ حِينَئِذٍ يَلْعَنُ وَيَحْلِفُ: «إِنِّي لَا أَعْرِفُ ٱلرَّجُلَ!». وَلِلْوَقْتِ صَاحَ ٱلدِّيكُ. | ٧٤ 74 |
すると彼は、「そんな人は知らない。」と言って、のろいをかけて誓い始めた。するとすぐに、鶏が鳴いた。
فَتَذَكَّرَ بُطْرُسُ كَلَامَ يَسُوعَ ٱلَّذِي قَالَ لَهُ: «إِنَّكَ قَبْلَ أَنْ يَصِيحَ ٱلدِّيكُ تُنْكِرُنِي ثَلَاثَ مَرَّاتٍ». فَخَرَجَ إِلَى خَارِجٍ وَبَكَى بُكَاءً مُرًّا. | ٧٥ 75 |
そこでペテロは、「鶏が鳴く前に三度、あなたは、わたしを知らないと言います。」とイエスの言われたあのことばを思い出した。そうして、彼は出て行って、激しく泣いた。